アタ ランギ

Ata Rangi

https://atarangi.co.nz

マオリ語で"夜明けの空","新たな始まり"を意味するアタ·ランギは、牧羊農家だったアタ・ランギの創設者クライヴ・ペイトンが1980年、マーティンボローの町の端にある5haほどの石ころだらけの放牧地にブドウを植えたのが始まりです。
その後、クライヴの妹アリソン・マスターズが加わり、1986年には後にクライヴの伴侶となる醸造家フィル・パティが参画します。2003年から醸造責任者を務める現醸造家ヘレン・マスターズは、長年ニュージーランドTOP5の一角をなすアタ・ランギの顔でもあります。

マーティンボロー・テラスと畑の特徴
この地はマーティンボロー・テラスと呼ばれるごく浅いシルトに覆われた砂礫まじりの沖積土壌で、深いところでは40-50mにも及ぶ水はけのよい礫層が広がり、風味の凝縮したブドウが実ります。マーティンボロー一帯は、南東のパリサー湾から内陸に向かって吹きつける強い風により春先の開花時期の結実が難しく、他の地域よりも樹1本あたりの房数が非常に少なく、またブドウの実が風から自己防御するように果皮を厚くして、それがさらに風味を凝縮させるといいます。また夏は安定して暖かく、夜間は涼しく、秋は長く乾燥した気候が続くため、手摘みに最適な環境です。
現在アタ・ランギのブドウは計55haの畑から供給され、その半分が自社畑、一部はリース契約により自社で栽培管理をしています。契約畑の多くは自社畑と同様にシルトに覆われた水はけのよい土壌で、収量は1ha当たり4tと低収量に抑えられます。
最初に植え付けた畑は樹齢40年に近づき、土壌やクローンの特性に合わせ、個性を大切にするきめ細かい栽培管理がヴィンテージの違いを超えたアタ・ランギの品質の一貫性を支えています。畑では殺虫剤、化学肥料、除草剤などは使用せず、調合剤やワイルドフラワー、地下の自然の土を掘り起こし散布するなど、有機栽培と一部バイオダイナミック栽培を取り入れています。アタ・ランギのすべての自社畑は2014年、NZのオーガニック認証機関バイオグロ(Bio Gro)の認証を受けました。またをワイナリーは、環境マネジメントシステムISO14001の認証を取得し、消費電力のほとんどは太陽光で賄われています。